大欅
大欅
武蔵大学3号館中庭の「大欅」。2024年時点において樹齢は150から200年と推定される。
学校設立に当たり根津育英会が買収した土地は、小川を中心に田畑・山林および数軒の人家が散在していたが、大学3号館中庭附近は小規模な墓地でそのわきに欅が生えていた。
1927年撮影の大欅
学校用地の買収を行った時点で既に風雪を経た大木であり、生徒たちから「大欅」として親しまれていた。
当初の予定では中庭の樹木を伐採して講堂を建築する予定だったが、「講堂をコの字型校舎の中庭に置かずに、此の中は現在の如く樹木ある庭園のままに之を美化したならば、生徒の心持ちも穏やかになり…」と教師会で議論され、大欅は残されることになる。
中庭の大欅(1930年代)
なお、「武蔵高等学校一覧 大正11年大正12年」巻末には、校舎中庭を講堂建設予定地とした校内見取図が添付されている。
平成6年(1994年)4月には、練馬区より「ねりまの名木」の指定を受ける。
武蔵高等学校中学校の校歌である「武蔵賛歌」(昭和3年制定)にも、「庭表(にわも)にそそる大欅」と歌われている。
かつては大欅に寄り添って1本のトネリコが生えていたが枯れてしまい、そのトネリコから作られたバットが1号館1階アドミッションセンター展示ケースに納められている。
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