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第1章 新制武蔵高等学校中学校の歴史
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1948(昭和23)年、新制武蔵高等学校、翌1949年には武蔵中学校が発足した。武蔵大学(初めは経済学科単科として)の開学も1949 年である。初代の大学学長・高校校長・中学校長として宮本和吉が就任した。宮本は京城帝国大学教授であった。新制度の下、旧制七年制の精神を中学高校一貫の6 年制に受け継ぎ、建学の理想を支えに再出発した。
とは言っても、社会の中における学校が置かれた位置は、旧制・新制の間には大きな違いがあった。旧制高等学校は、少数の選良校であり旧制の帝国大学にほぼ直結した学校であった。特に七年制高校は旧学制の中で最も狭い関門である高校入試の苦労をせず、修業年限を1 年短縮できる利点を有していた。旧制武蔵高等学校に豊かな資質に恵まれた入学志願者が殺到したのは当然であった
一方で、新制度の下では、学制改革で中等教育は前期の中学校3 年、後期の高等学校3 年に分けられ、全国に何千という数の高等学校が誕生した。